66年版と97年版両方観ました。まずは97年版から。
※ここでいう原作は全集版のことです
97年版
・マイナス博士のキャラデザ、微妙だな〜〜〜〜 ラムネを部下にしたのはいい改変かも ただデズニー感が強い
・プラスとマイナスの国籍関連の設定はな〜込み入るからカットしたんだろうけどな〜エモさが足りないな〜
・ルネはかわいい 原作だと子憎たらしいのに ビゾーは…カス
・オルゴールに誘われるように人間界に憧れるルネはロマンティックでシネマティックですね 原作だと人の思想・知性に惹かれた訳だけど、技術的・文化的なアプローチってのは原作にはあんまりない要素だよね
・レオとパグーラの絡みがあったり、良い人間・悪い人間との出会いが綺麗だったり、短い尺で単体で成立するようにしてるな〜って伝わってきてヨイ
・ルネの夢、原作だと人間界への憧れだけじゃなくて母への反抗・自立、現実逃避から来るものだった訳で、鳴らなくなったオルゴールだけだと説得力に欠けるかな…
・オフクロサンは既知の間柄なんだ…まぁ初対面にはしにくそうだけど
・ピート女体化😡😡😡💢💢💢肌もなんかポリなコレクトネスを感じるし…あとほぼダンボだよねルネ周りの話
・原作だとアダムが鬼畜すぎるしそこにさく尺がないのはわかるけど、人間社会への絶望・故郷の美しさを理解した上で、それでも親身になってくれたピートを助けるために自分の持てる力を奮う…ってのが良いのであって、単に王の子だからリーダーシップがあるってだけだと物足りないなぁ
・ライヤの最期も…なんかそれっぽくした感じが嫌だな 実際原作だとルネ>>>>ルッキオ・レオ・それ以外って感じでルッキオかわいそ…って感じだけど、家族を想いながら死ぬ母親ってなんかテンプレ感が強すぎるよな
・ライヤの死に対して割とドライなレオも趣があるね
・原作もそうだけど、レオとルキオの絡みはもっと多くても良いと思うんだよね、、、
・マジで最後の最後までプラスマイナス出ないの!!?!??!?!!?!?キャラを絞るのは大事だと思うんだけど…なんだかなぁ
・ラムネかわいそ…
・メンバーが2人しかいないとラムネが死ぬだけで孤立するんすね RTAかな
・石のせいで狂っていく人間の姿は原作の方が悲劇的で良かったなーーー
・レオの雪目に気づくシーン、人間が(ヒゲオヤジですらも)自分本位になって周りの動物を傷つけてるってことを表現してるんだろうね ちょっと良い
・総評としては…ちょっと感動路線を狙いすぎかなぁ 前半は原作の補完って感じで好印象だけど、後半は(作品のハイライトなのに)テンションが下がっちゃった
・ラムネのキャラ自体はいいんだけど、プラスとマイナスが最序盤しか出ないので😠😠😠
・原作を知ってるとやや物足りない所が目立つけど、これきっかけで原作読み始めるのはいいかも TVアニメ版各種は設定が違いすぎるし
・『進めレオ』の最終回も(だけ)観たんだけど、あれはあれで良かったね ルネが父親(とヒゲオヤジ)を救うってのもエモいし まぁマイナスはハブられてるんですけど…
総評
いくつかの設定の変更があると聞いていたとはいえ、原作後半に忠実な展開を期待していたので若干の不満が残りました。が、森の在り方についてレオとルネが語り合うシーンなど原作でフォローしきれなかった親子の触れ合いが描かれているのが素晴らしいと感じました。
原作通りじゃないとイヤという向きには物足りなさがありますが、逆にこの映画をきっかけとして原作を触れる人がいてもおかしくない作品だと思います。是非いろんな人に見て欲しいです。ライオンキングを観たことがない人は特に
66年版
・暗黒大陸云々は原作もそうなので無視で
・パンジャの死よりもレオの誕生をスタートに持ってきてるあたり、総集編なんだな~~と一発でわかりますね
・TVアニメ65年版は全く見ていないんですけど、ジャックとの出会いを前倒したりと子供にやさしい感じになってますね
・食物連鎖を否定する森の歪みを是正するために、家畜を殺し森に還元するってのは原作にも89年版にもない切り込み方でいいな 原作だと家畜を憎むって描写はあったけどそれを喰らってるって言及はなかったからサ パンジャが妃(エライザ)に豚をプレゼントしてるシーンがありました
・オルゴールを見て父の不在・母の死を知るの、詩的~~(97年版はこれのオマージュなのかしら) あとサメの倒し方はだいぶマイルドになってますね
・歩いて帰郷したのか…パワフルで成長を感じるけど、『進めレオ』の人語が話せる設定につなげられるのかしら(総集編じゃなく全話みなさい)
・レオなりの森の在り方はすぐに受け入れられるものではなくて、少しずつ、でも自分の力で浸透させていかねばならないのだなぁ パンジャの息子だから無条件で肯定されるものではなく、行動とその正当性を認めてもらう必要があるってのは、王権神授説の否定にも繋がりますね(適当)
・結構ミュージカルテイストなのね。曲調もワンパターンじゃなくて楽しい
・死神たちから森を守るために力をつけるのはごく自然な流れだけど、強くなるためにココ達も他人任せにしないでバックアップにまわるのがいいな マンディの森を守れずとも仲間を守るってスタンスも(ヒーロー的ではないが)まともである
・「王として戦わねばならぬ時がある」ってのは89年版の最終回で否定されてるけど、やはり暴力こそが最高のノンバーバルコミュニケーション…!!
総評
レオの子供らしさとその裏にちゃんと指導者としての力がある…てのをコンパクトに纏めてて良かったです。本作だけだとレオと人間の関係についてあまり触れていなかったので、そこは本編で描かれるんでしょーね。とはいえ、半世紀以上前の作品なので3クール以上あるTV版を完走するのはキビシイ、、、
89年版の感想はコチラ